11年前の9月にも

 また古い写真を見直す。11年前の9月、鎌倉の由比ガ浜海岸。この頃は昼間のスローシャッター写真に凝っていて、レンズに3枚くらいNDフィルターを重ね、2秒~5秒くらいの露出時間で、もちろん三脚を立てて、撮っていた。動く人と動かない人が偶然入り混じった人のいる風景を撮っていたのだが、そのときは夢中になっていたのに、いまこの頃撮った写真を見直してみると面白い写真には見えなかった。この上の写真は、そういう昼間のスローシャッター撮影を始める前、海沿いの国道を渡り、砂浜が広く見渡せたそのときに、当たり前の晴天下のシャッター速度、例えば1/250秒あるいは1/500秒で撮ったものだろう。この写真を見ていて思ったのは、11年の時間が過ぎていても、自分の撮る写真があんまり変わっていないってことだ。そのことに今日はとてもがっかりする。変わることが出来ていない、わたしだって頑固なのだろう。変わっていくことがかっこよさの条件のように思っても、なかなか出来ないものだ。だけどその一方では、この写真悪くないね、と思っている。

 朝、通勤自家用車を都心に向けて運転してるとき、もう上って来る朝日が目の前にありどうにも眩しくて仕方がない、ということには今年はもうならない。これからどんどん朝が来る時刻が遅くなるだろう。・・・当たり前か・・・当たり前じゃないのか・・・

 今晩は、短い文章しか書けないな。空席待ちな気分が今日も続く。浮足だっている。