空気が澄んでいる

 渋滞前に会社に到着するよう、自家用車を運転して、朝早く7時前に出勤してしまう。そのぶん少し早く仕事を切り上げる。ここのところ東京の空気はとても澄んでいて、遠くまで見渡せる。冬の冷気が入れば、あるいは雨のあとであれば、空気が澄むのは当たり前だけれど、いや、それにしても遠くまでずっと見渡せる。1960年代70年代、車の排ガス規制などまだなにも定まっていない頃の冬はどうだったのだろう?もしかすると、排ガス規制とともにだんだん空気が澄んで来ていて、この見晴らしは江戸から明治大正の頃と同じかもしれない・・・などと思った。もちろん、江戸時代にはこんなビルなんか一棟たりともなくて、山や緑はもっとずっと多かったに決まっている。タイムスリップして昔の人がこの光景を見たら仰天する。空気だけではない。川、たとえば多摩川の水だって、60年代70年代にはヘドロだらけで、表層には白い洗剤のような泡が浮いていた。いまは鮎さえ上がるし、NHKテレビのダーウィンが来たを見ていたら、中流の中州にはイタチが住んでいるらしい。

 70年代前半のNOXやCOなどの、一台の自動車からの排ガス排出量はだいぶ減ったんだろうな、半分くらいにはなったのかな、と思って調べてみたら、なんと1/10以下なんですね。