新たな出会いは生まれにくい?

 2016年の12月にJR東日本宇都宮線宇都宮駅から乗った上野行普通電車の車窓から撮ってあった写真です。線路沿いに建った新しい白い外観の分譲住宅。くっついて何軒かが並んでいる横を、車窓の光を家まで届けながら電車が走り抜ける。電灯の灯っている部屋(もしかすると線路側だから洗面所とか浴室、またはキッチンかも)の窓が淡いオレンジ色に写っている。真ん中の家から左下方向により白い光がなにかを照らしているようにも見える。それがちょっと不思議な感じ。家が生きているような感じがして、見返した写真データ数百枚のなかからこれを今日のブログ用に選んだ理由。家が生きていて白い溜息をついている・・・。

 でも実際にはこれは電車の室内の光が窓ガラスに反射して写り込んでしまっているのかもしれない。夜、明るい車両内から暗い外を撮るときには、レンズをガラスまでに接触させるくらいに近づけ、さらにハンカチでレンズの周りから光が入らないように覆うように被せて撮ります。それでも完全に写り込みを防ぐのは難しい。でもそんな種明かしはどうでもよくて、最初に書いたように家の溜息、家の吐息、が白く写っていると思った方がずっと面白い。何かを何かに見立てて写真を自分なりに楽しむというときには、なにが写っているかを気にしちゃいけないですね。

 気が付けばもう12月も下旬になりました。在宅勤務の日はずっと自室にいる。在宅エコノミークラス症候群にならないようにしなくては・・・。ここに来て、コロナ第八波もあり、せいぜい四名くらいまででいくつか忘年会というのか飲み会はあったけれど、六人以上になるようなのはひとつも行かず(ひとつは主催していたが中止した)。2019年だったかな、新橋で四十人規模の忘年会があり、帰り道に日比谷公園で開催していたクリスマスマーケットというのかにふらりと立ち寄って写真を撮ったものでしたが、最近はこういうイベントも事前予約必須でふらりと立ち寄っての入場は不可能らしい。気紛れとか偶然で出会うものが減っていると息苦しい・・・かもしれないですね。コロナ前からの知り合いとはいろいろ交流が続けられても、新たな出会いは生まれにくい、のかしら。学生さんたちはホント大変だと思います。