白い写真が好きな理由

 相模湾スタンドアップパドルボードで西から東へと進んでいく二人。写真は、海原と空をなるべく白く飛ばして、二人が空中に浮いているかのように見えないかな?とちょっと画像処理を試みたけれど、うまく海原を飛ばし切れなかったな、それでも元の写真よりは海原はだいぶ白くなっています。白または白っぽいなかに小さく人がぽつんぽつんと写っているような写真が好きで、自分の個展や参加したグループ展でもそういう写真を何枚か展示したことがあった。だけど、どうしてそういう写真が気に入るのか?自分でもそういう写真を撮ったり画処理で作り込んだりするし、プロの方の写真展を観に行ってそういう写真、そういうと言ったってそれは自分の勝手な尺度なんだけど、そういう写真があると惹かれてしまう。人の嗜好というのか好き嫌いって、どの時点で決まっているんでしょうねえ?

 先日高校時代の友人のK君とJ君との久しぶりの飲み会があって、高校時代に好きだったロック音楽の話になった。K君はヨーロッパのロックバンドが好きで、彼の部屋へ行くとイエスとかエマーソンレイク&パーマー、キング・クリムゾンなどのレコードが回ったものだ。私の部屋に彼が来ると、ザ・バンドイーグルスやフリートウッドマックが回った。そんなことが懐かしい思い出として話された。だけど、じゃあ彼の部屋に行ってイエスを聴くのが嫌だったかといえば全然そんなこともなくて、それはそれですごく良かったし楽しかった。その後CDの時代になり、TSUTAYAでCDを借りてCDRに焼き直せるようになった時代には、イエスELPのアルバムも借りてきたものだった。同じように、ELP好きのK君が私の部屋に来た時に、イーグルスが掛かるのが嫌だったかと言えば決してそんなことはなく、私と同じようにそれはそれで楽しかったと思う。でもとにかくK君と私の音楽の嗜好には高校時代ですでに違いがあった。

 いや、もちろん個々の嗜好には違いがあるのが当たり前なんですけどね。不思議。