建築ツアーと大衆中華

 桜木町駅からJR京浜東北線高架に沿って横浜駅方向に数百メートル行った紅葉坂交差点を左に曲がり、坂を上って行くと、神奈川県青少年センター、旧県立図書館、神奈川県立音楽堂、と三つの前川國男の設計した公共施設が同じ場所に集まっている。7/15の土曜に、神奈川県立音楽堂の建築ツアーなるものに参加してきました(事前予約制)。写真は西日を受けて外の木々の影がゆらゆらと動いていた西側の階段の緑色の壁。この建物にはこういう鮮やかな青や緑、赤や黄色が、使われている。それは前川の師匠だったコルビュジエの「直伝」とのこと。いまは日が長い季節だが、日が短い季節に外が早く暗くなると、外から見る県立音楽堂には赤や黄色や緑が見えて、とても美しいそうです。たしか「名建築で昼食を」にも取り上げられていた・・・かな?見直してみようかな、いまもアマプラで見られるんだろうか?この日も消灯の午後7時まで外をうろうろしていて、少しはそんな感じ、外が暗い中音楽堂がカラフルに輝いている感じを見てきました。

 帰り道、坂を下り、桜木町駅近くで餃子が売りの中華料理店に行きました。焼き餃子と青菜炒飯を頼んだら、青菜炒飯のご飯の量が、普通のご飯じゃわんの3~4杯分もあってとても食べきれそうもない。餃子も炒飯もさっぱり系で美味しかったし、一緒に飲んだ青島ビールも。店の方に透明プラの簡易パックをもらい、食べきれなかった炒飯を持ち帰りました。土曜の夜、それを冷蔵庫に入れておいて、日曜の朝早く、電子レンジで温めて残りの炒飯を食べます。そのときに辣油を数滴たらして食べてみました。

 かれこれ30年も前だったでしょう、中国赴任から帰って来たM氏と、もう一人誰かと私の三人でアメリカのロックバンド、ドゥービーブラザーズのコンサートに行った帰りだったと思うんだけど・・・渋谷の麗郷だったかな、中華料理店に寄りました。そのときにM氏が、中国では炒飯に辣油をまぶして食べる、と言ったのです。これは、本当にそうなのか?たまたまM氏の知り合いがそういう癖があったというだけなのか?もうわからない。わからないけれど、そう彼が言ったので、びっくりしました。びっくりしたからよく覚えているのでしょう。

 こういうことってありますよね?たぶん、言った本人はそんなことを話したことを覚えていない、もしかすると話の中身も忘れていて「えーっ、そんなこと言ってないし、そんな食べ方自体知らないですよ」と、いまM氏にあったら言うかもしれない。だけど些細なことなんだけど、言われた方は、ずーっと覚えていて、なんとなくそういう機会が来るとあのとき言われた通りのことをしてしまう、そんなことが。

 でもね、たしかに、一晩経ったさっぱり系炒飯に辣油を数滴落としてかき混ぜて食べたら、これなかなか美味しかった。