写真を撮る人っていうのは

 黄色い船の位置は既定の写真の良し悪し基準でいえばここじゃないですね。でも、もっと右へ!と言えるわけじゃないし土門拳的に言えば絶対非演出なんだからしょうがない。しょうがないからここは諦めて・・・と次の写真が既定の基準に合うようにまた被写体を求めて右往左往する・・・と、こう書くと、なんとカメラマンというのは軽薄よ、と思いませんか?以前、竹中直人アラーキーと思われる写真家を演じた映画があったけれど、完成した写真はすごくいいけれど、街中でときにはノーファインダーでスナップしているところは(映画のなかの場面ですよ)あまりいい感じで見られなかったな。そんなことよりも、そんな「観察者」でいるよりも、防波堤に座って釣り糸を垂れたり海を眺めたり、黄色いヨットに乗って帆を下ろしてゆらゆらと波に任せたり、その方が、自由時間の「当事者」である方が、あくせく撮るより絶対に生き方として質が高いよな・・・なんて思うことがあるんですよ。写真好きの皆さんのなかにも100の時間のうちの99は写真に夢中でも、残りの1で、ちょっとこんな感じで覚める気分になりませんか?

 ま、例によって私が天邪鬼なだけですか・・・

 さて、秋に食べたい美味しい物をリストアップでもしてみますかね。