夜の住宅街の植物

 街灯に使われてきたランプの変遷を、例えばWikipediaで読んでも、詳細すぎて良くわからないが、主流が何だったか?で言えば、私の記憶が確かならですが、白熱灯→ナトリウム灯→LEDと変わってきてるのでは。90年代から00年代の頃、夜の街の灯りがナトリウム灯のオレンジ色になり、その頃の自分の感想としては「夜が余計にひっそりとしたな」と言うものだった。そんなことを思ってから20年かもっと経って、今度はより省エネルギーでより明るいLEDになってきて、ナトリウム灯は生産中止になりつつあるらしいですね。ま、開発というものは、人の暮らしを便利に明るくするという目標に向かうだろうから、それでいい。だけども叙情的に見れば、夜を明るくし、夜の物語が入る隙間をなくして、つまらない世界になっていく、という決して評価されない主張があってもいい。

 北関東宇都宮市は例年だと11月の上旬から朝の最低気温が5℃を下回る日が現れ始める。だけど今日の夜は13℃くらいあり、明日の朝も10℃は下らないと思う。人の苦しみが際立つ猛暑や厳寒にいれば、やれ異常気象だ、地球温暖化だ、と声高な議論や報告を聞くけれど、春や秋が暑すぎたり寒すぎても、人にとって暮らしやすい気温範囲にさえあれば、だれも地球を危惧してない感じ。だけどきっとこの「暖秋」は異常なんだろう。

 その「ぼんやり薄ら温かい」秋の夜、ほとんど人通りのない殺風景な町をカメラを持って歩く。二十年間くらい前だろうか、夜の住宅地の草や花や木をを撮り歩いたこともありました。そして今晩もその昔と同じような被写体を選ぶ私がいる。どこを撮るか、どう撮るか、というその決め方や撮り口が、変わってると感じるときも感じないときもあるが、こと夜の散歩のスナップは昔も今も同じようなところばかりにカメラを向けている。

自画自賛です、いい写真です(笑)