傘をさす男


 上の写真は一昨日、電車の車窓から。場所はたぶん恵比寿あたり。
 今日、とある駅にてそとは雨が降っているもののホームにも改札にもちゃんと屋根があり、だから通勤のために電車から大勢降り立った人たちは改札を出たあとに傘をさして街を歩き出している。私もその中の一人だったが、大柄な眉毛を沿ったボウズ頭のこわもてお兄さん(でも意外と若そう)がホームに降りるとすぐに、一人だけ傘をさす。そして自動改札をスイカで抜けようとする私の前に横入りし、そのまんま、カードもかざさず、切符も入れず、大変な勢いで自動改札を強行突破していく。すると改札機はきゃあきゃあと泣き喚くように叫び始め、そのあと私がスイカをタッチしても受け付けない。
 まるで私が何かのミスをしたかのように周りの人々の視線が集まる。仕方がないから数歩下がり、しばらく何人かやり過ごし、それから無事に改札を通過したのだが、そののち歩きながら、そうか、あのお兄さんは、監視カメラに写らないように傘をさすことで顔を隠して、それで強行突破をしたのだな、と思った。悪行だ。

これも一昨日に車窓から。場所はたぶん東戸塚


 写真つながりの友人Yuki.Tさんが友人のMorikawaさんとIharaさんと三人で渋谷の道玄坂小路にあるカフェLa velaで写真展good byeを開催中。今日はレセプションパーティがあるというので、行ってきた。久しぶりに会う写真つながりの若い人たちもいて、実は私は一人浮いている年齢のおじさんではあるが、だから来ていた若い人たちに私がどういう違和感を与えていたのか若干不安になるものの、とにかく私はなかなか楽しかった。思わず写真について熱弁をふるったりして、帰宅したのち恥ずかしい思いが生じたりする。
 三人三様でしかも三人とも魅せる写真だった。
 Yuki.Tさんの五島の写真、彼らしい清潔さ。Morikawaさんの森の写真、これは透明で輝いている。Iharaさんの夜のスナップは共感を覚える。どうしても、おどろおどろしさみたいなものがかっこよさの端からにじみ出る。それがIharaさんらしさなのか?もっと写真を見てみたい。
 プロジェクターによるスライドショー上映。Yuki.Tさんは写真の王道的で力がある。Morikawaさんはポップで上手い。Iharaさんは壁の作品に比べるとさらりとしている。
 写真展は晴れ舞台だなあ、いま私は写真展の予定がないが、触発されるなあ・・・
 この写真展は7/31までです。道玄坂小路の台湾料理麗郷とかの並びです。