関東平野十月一日


 関東平野十月一日。

 出張の際、東北新幹線MAXやまびこ、上りなら二階A席、下りならE席に座ると、反対車線に相当する線路を挟まずに風景が見えるから写真が撮りやすい。時間によってはこうして半逆光条件で、また窓ガラスの曇り(汚れ)具合によってはぼんやりとした写真になる。だからいいとか悪いとかではなくて、そうであればそれも含めて撮れる写真が日々の私的記録というものだ。とか書きつつも、ここにアップするにあたり、コントラストやらトーンカーヴやらを調整していますが。。。

 なんとなくしんしんとしている。真っ昼間の晴れた明るい風景に、あまり、しんしんとは言わないかもしれない。でもそこはかとなく、しんしんとしている。
 ヤフーの辞書によれば、しんしん、は、
 1 あたりがひっそりと静まりかえっているさま。森森(しんしん)。「夜が―と更ける」
 2 寒さなどが身にしみとおるさま。「冷気が―と身にこたえる」
1ですね、このとき感じていたのは。

 井伏鱒二著「川釣り」を何度目かの再読中。「文章がたくみ」とはこういう平易でウィットに富み、書けそうで書けないというものなのだなあ。でも時代背景がもたらすこともあって昭和らしいのんびりした感が懐かしくもあるのか、そういうことも楽しんでいる要因なのかもしれない。いずれ楽しい読書。