漫画を読む速度が遅い


 わたしは漫画を読む速度が遅い。そもそも漫画をあまり読まないで来た。家族はわたしを除いて、しょっちゅう漫画を読んでいて、様子を見ていると15分とか20分くらいで470円(くらいですか?)の漫画を一冊読み終わっている。同じ漫画を何かの拍子にふと手にして読み始めても、絵で伝わる情報をすみやかに理解する能力が欠けているらしく、意味が判らなかったりする。大抵は読み終えずに投げ出す。

 22日の月曜。私用で休暇を取得。午後には予定がなく、一眼デジカメと読みかけの文庫本と、財布と携帯電話とバンダナ(ハンカチがわり)をトートバッグに放り込んで出かける。とはいえ暗い天気で、降ったりやんだりの雨。

 半年以上行っていない長谷の喫茶「三番地」にでも行って、読書しつつジャズを聴きつつ珈琲をすすろうか、などと気障っちいことを思い立つ。珈琲を飲むまえにちょいと由比ガ浜に出てみる。カラスが何羽も波打ち際に集まって何かをつついている。サーファーが数人。カップルが一組。それだけ。
心の置き場がない、というけど、それってどういう意味なのかな?置き場がないからぶら下げている心。置けないから落ち着かない心。なんだかわからないけど、陰鬱でぱっとせんですわ。早々に海から引き返した。

 三番地で三番地ブレンドを飲む。飲みながら店の本棚にあった三好銀著「いるのにいない日曜日」を読む。漫画です。中央線沿線に住む若い夫婦と猫一匹の日常の中に起こる些細な不思議を描く・・・みたいなことなのか、一般的な解説を言うとすると。いや、中央線沿線かどうかは作品からは不明になっているかもしれないが、なんと作品の中に猫を探して駅の北(南だったかな)まで行き、三番地という珈琲屋に立ち寄る場面が出てきたので、この三番地は鎌倉に来る前には吉祥寺にあったと人づてに聞いたことがあったから、なるほどまさにこの三番地が吉祥寺にあったころのことが書いて(描いて)あるのだなと推定し、で中央線沿線と推理したのであります。漫画に描かれたマスターの顔には髭があって、いまマスターの顔には髭がない。
 それで、この漫画を全部読み終えてから店を後にしたのだが、全部読むのに二時間はかかっていなかったと思うけど、一時間はかかってしまった。
 とても面白かったです。

いるのにいない日曜日 (BEAM COMIX)

いるのにいない日曜日 (BEAM COMIX)


 夜、今年の一月ころに撮った写真を見直していて、ふと接写をしたくなるときがあり、PCモニター上に写った写真の一部を拡大して接写をして遊ぶ。上の写真がそんな一枚です。バスの客のシルエットです。


由比ガ浜


藤沢駅の通路に古本屋が出ていた。