家にいて

27日の日曜。家族のTを乗せて、藤沢の湘南Tサイトへ行ってみる。蔦や書店を中心に幾つかの店の入った施設。一番南側の館の一階のスタバで買った珈琲を持ってエスカレーターで二階に上がり、ゆったりとしたフリースペースのソファーに座りながら、もう10日間くらい読んでいるのにまだ半分しか読み進んでいない山崎ナオコーラの書店、どうやら吉祥寺のブックス・ルーエをモデルにしているに違いない、小説のなかでは幸福寺のアロワナ書店を舞台とした小説「昼田とハッコウ」、これはBOOK・OFFで単行本を200円で買ったものを読み進む。この本は文庫化されたばかりのようだ。だけど、途中に出てくるネット及び電子書籍時代のリアル書店の危惧とか、その他の社会的な考察のような、大抵は登場人物の誰かが考えたりしゃべったりするわけだが、その内容が突然にビジネス雑誌の記事のようで書かれていることも当たり前に言われているようなことで、そう言う部分に小説としての躍動感のようなことがなくなってしまい、なんだかブレーキとアクセルを同時に踏んで動いたり止まったりしている感じなのだ。ただ、主人公の昼田ではなくて、ハッコウと朝倉くんと言うふたりの登場人物の考え方や態度や行動はちょいと面白いので、読み進めてはいる。
家族のTは私と違って小説の本はあまり読まないし買わない。私が珈琲飲みながら読書をしているあいだに一人で一階の書店に行ってなにやら買いたい本を見つけた様子だが、難しそうな能科学とかマーケティングの本なのだった。
Tと入れ違いに本を見に行った。一階の写真集コーナーで、ずっと買うか買わないか逡巡している山本昌男の写真集を手にしてめくってみる。
帰り道、ファミレス風の喫茶店の星乃珈琲で昼食。またもホットコーヒーを飲む。ビーフシチュープレートだかを食べる。隣の席で40台くらいの男女が、ずっとヒソヒソとした小さくくぐもった声で、荒げたり怒鳴ったりはしていないが、言い争いをしている。どうやらどうでもいいようなことで。
帰宅して熊本で撮った写真をパソコンでいじったり(上の写真とか)、J2の試合をスカパーオンデマンドで見たり、更には昨日行われたベルマーレマリノスの試合を見直したりした。するとだらだらと時間が過ぎていく。
鎌倉にある少部数の写真集を出しているスーパーラボの電子メールによる出版案内を読んでいたら須田一政「房総風土記」が新しくて発刊されたことを知った。これは逡巡せずに早速に購入した。はやく届くといいな。