知らない近くの町


 金曜日。昼には風のない暖かな日だったが、夕刻より風、強くなる。川沿いの桜並木の満開の花に誘われて、駅のある西には向かわず北へ歩く。およそ一キロくらいだろうか、桜並木を歩いてから、土手道から小さな家が建てこんだ住宅地の路地へと迷い込む。よく知っている町のすぐ隣の地域なのに、初めての道を歩くのは楽しさと緊張感が混じるから旅のようだった。
 満開の花を辿って行くと、いつのまにか密やかな企みが進行している夜の片隅のどこかに引き込まれそうだ。

 PowerShotS110の取説を買ってから数か月して初めて読んでみたら、電子水準器や手持ち夜景モードがあることに気が付いた。やっぱり取説は読んだ方がいいですね。上の写真はその手持ち夜景モードを使った写真です。