今週は夏季休暇。家族のMと二人で自家用車で福島県の温泉に二泊する旅行に出ています。一泊目は野地温泉。二年か三年前にも一度行ったことがある。そのときの温泉の印象が良くて、また来てみたのだった。
温泉も良いが、広いロビーが居心地がいい。これは壁沿いのソファーに座って客室の方に行く通路を挟んだ反対に新聞が置いてあり、その向こうのロビーのエリアとカーテンのある窓を撮っています。ロビーはこの写真の右側までずっと広がっている。この擦り切れたような絨毯とソファーが、それからソファーの前のローテーブルには造花が置かれているのだがその感じも含めて、居心地がいい。すごく上品ですごくきれいで、行き届いていて・・・とはまったく違う。なんちゅうか、昭和のころの色あせた写真のなかに入っているような、なんてテキトーだけど・・・。時間のまどろみに抱かれるようで、なんてもっとテキトーだけど・・・。
読んでいる本はまだオルガ・トカルチェク著「昼の家、夜の家」で、何か月か前に150ページほど読んでから、読まずにいたらすっかり忘れてしまったので、もういちど最初から読み直している。
忘却と不注意は、わたしたち人間のさだめであるということ。P95
過去だって未来とおなじで、永遠にとけない謎のまま、未知のままなのじゃないかしら P114
人間にとっていちばん大事な義務は、新しいものを創ることではなくて、滅びそうなものを守ることだ P118
温泉に入ってから、浴衣を着て、本とスマホとカメラを持ってロビーに行く。それでたくさん置いてあるソファーのひとつを選んで、そこで小一時間過ごした。今日の夜からは台風の大雨の予報。
- 作者: オルガトカルチュク,小椋彩
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2010/10/19
- メディア: 単行本
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