ハートの落書き


平塚市と中郡大磯町の境には金目川が流れている。その河口の大磯側から、波打ち際と平行に、波打ち際から砂浜を挟んで、護岸がずっと西へと、大磯の港まで続いてる。護岸の上が自転車と歩行者のための道になっている。この写真は、護岸の道の大磯港近くでカーヴして終わる付近。大きな、ピンク色のハートマークの落書き。

あ、これ、スマホで撮った。

写真をデジタルカメラではなくスマホで撮るときは、とても個人的な、私信を書くような気持ちが先行しているのかもしれない。解像度も色再現の幅も、ラチチュードも、酷いものだけれど、ここはもう画像にとっての飛行場で、そうしようと思えばいつだってその写真を、写真を送ろうとした人に送れるから。(デジカメの写真だって送れるけれどスマホの方がより楽チン)
この写真を撮ったときは落書きのピンクだけでなく、左側の植物もだいぶ意識してたと思います。それで風景が出来てるな、なんて感じたのかな。

コンデジや一眼で撮るときは、なんかもっと欲がある。定義が不明なのに皆が信奉している言葉たる「いい写真」を無意識で撮ろうとしている。こういうときの撮るは、狩人のような気分かも。

私信を前提としたスマホの写真はもっと力が抜けてるような。その抜け加減が功を奏すことがあるかもしれない。
ってことに興味が沸いてるのか、最近、スマホで撮る枚数が少し増えてきてる、気がする。

とかなんとか書いてるけど、結局、自分の撮るところ、ここに書いた気持ちの違いほどは写真としては変わらないかも。