ルドン


 快晴で、夏のような土曜日。夏のような、なんて書いているけれど、夏よりずっと湿度は低いわけで、そう思うと、年に何回かしかないような清々しい休日なのだろう。
 ルドン展を観に東京へ。博物学が発展して、驚きとともにそれでもまだ誰にでも比較的容易に理解可能な理科の新発見が、夜空や顕微鏡の中から、あるいは地の果てへの旅から次々ともたらされた時代のなかで、そこに魂や霊のようなものを重ねて・・・と見えるのは今の我々の横柄な態度なのかな・・・描かれたモノクロームの「想像画」の不思議さに飽きが来ない。
 昼には横浜駅あたりをぶらついている。適当に曲がった殺風景な路地で撮った写真がこれです。左折しようとしている車が写っている。なんて、わざわざ書かなくても見ればわかりますね。街のなかに坂道や曲がった道があると街がちょっと素敵に見えてくる。それと同じように、曲がろうとしている車は、まっすぐ走っている車に比べて、なんか訳ありな感じがして面白い・・・って、この写真を見てそう思っただけですが。
 と書いていたら、70年代後半に渡辺真知子(字、合ってますかね?)が歌った「迷い道」って曲を思い出した。