いつどこで撮ったのか

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一年くらい前に撮った写真を見返していて、ちょっと面白そうな写真を新たに作ったフォルダーに集めて、ちょっとフォトショで傾き調整などやって保存し、オリジナルを消してしまった。オリジナルには撮影年月日がメタデータとしてくっついているけれど加工後のこの写真ではもうわからない。もともとの一年前の写真が全部月別日別に入れてあるHDD内のフォルダーをもう一度さがせば、そこにはオリジナルデータがあって、この写真がいつどこで撮ったものかわかるけれど、それは面倒くさい。なのでいまはこの写真がいつどこで撮ったのかわからない。

今朝は寝坊した。4:50にアラームをかけて5:25頃に家を出るのがいつもの自家用車出勤のパターンなのだけれど、なぜか昨晩、アラームセットを5:40に間違えていた。アラームの鳴る少し前の5:20頃に自然に目が覚めて、それから慌てて準備をして5:45頃に出発した。ところが西湘バイパスから藤沢バイパスの間の国道一号で二車線の片方を中央分離帯にぶつかってスライドしたらしい車が塞いでいて、警察官が車を残り一車線に誘導している。そんなこともあって、会社に着くのが遅くなった。NHKラジオ第一放送はいつもはそれまでに到着するから聴くことのない「ラジオ体操」が終わり、そのあとは松浦弥太郎さんがメモの大事さについて話してる。手帳に書くこと、書いたことを確認するために手帳を捲る中で目に入って来る前後の日付のこと、そういう自ら書いて、書いたところを捲って、読むこと。字によってそのときの気分も反芻されそれがまた次へのなにかにつながる(と思ったのは私で松浦さんはそうは言ってなかったけど)。そういう話を聴いている途中で車は会社に着いたのでそこまででラジオも終わった。

雨がひどい。マスクをするのを忘れて車から降りて、二十メートルほど歩いて気づいて車に引き返してマスクをしてふたたび居室のある建物へと歩く。近くに良く知っている仕事仲間の車が停まり、彼はなぜか荷室に大事な荷物を入れてあるのか、雨の中傘もささずに慌てて車の荷室を開けていた。

昨晩は畑野智美著「海の見える街」を読み終えた。この作家の小説は、まだ二冊しか読んでいないが、登場人物がそれほど多くなく、物語の舞台も狭い範囲で、大きな広がりや時間の流れがあるわけではないが、そういうなかでとても緻密に心の動きが語られていて、それぞれの登場人物の性格等の書き分けも上手。純文学ではないのかもしれないけど、私には保坂和志の「カンバセーション・ピース」とか「季節の記憶」を読んでいるときの感じに似ていると思える。

有り余る優しさで周りを傷つけるタイプ(P146)の本田さんという登場人物の不器用さに、おいおい、と思ったりする。むかし(いまも?)自分もそうだったのかなぁ・・・とか。