銀座を歩いた日

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昨日は南関東も一日雨が降っていた。今日の南関東は晴れているが、山間部や日本海側は大雪が降っているそうだ。寒気も来ているらしくとても寒い土曜日。そして陽射しが作るコントラストがとても強い澄んだ空気の日。銀座の歩行者天国を撮りながら歩く。50年くらいまえに父が腕時計を買いに銀座に行くというので付いて行ったとき、まだ歩行者天国などははじまっていなかっただろう。銀座の町の風景の記憶はなくて、鉄道模型の店に、時計屋のあとに寄った気がする。40年くらいまえには200キロほど西の町から東京に来た友人を連れて銀座に来て、どこになにの店があるかも知らないのに、喫茶店など銀座であればどこにでもたくさん見つかるものだろうとたかをくくって歩いたが、なかなか喫茶店が見つからないまま新橋まで歩いてしまった。30年前にはプラスXフイルムを入れたその当時ですでに古いカメラだったレンジファインダーカメラを首から下げて、真夏の銀座の歩行者天国で何本もスナップをして、そのときの写真をキャビネ版にプリントしてスケッチブックに貼った自作の写真集を一冊作った。タイトルは「銀座エトセトラ」。50年前、40年前、30年前、20年前、10年前、銀座は様変わりしていて、一方でなにも変わっていない。なにも変わっていない、一方で様変わりしている。時間の流れがあっと言う間と感じることと、ずいぶんゆっくりだと感じることが、表裏一体で実はおんなじなんじゃないかと思うことがある。銀座の変わった変わらないの感じ方も実は表裏一体でおんなじことなんだろう。

平凡という単語の反対語ってなんだろう?奇抜とか数奇とか波乱万丈なんて単語が浮かんだあとで調べたら卓越だった。なんで平凡て単語が浮かんだのかはもう忘れてしまった。むかし「明星」と「平凡」って雑誌があったっけ?「平凡パンチ」は「週刊プレイボーイ」とともに青少年の頃にはよく買っていた。でもなんでこれらの雑誌には平凡って単語が使われたのか。その雑誌に書かれている記事から得る情報とか、グラビアに掲載されたアイドルや女優のことを知っていることが、そのときの青少年にとって「平凡」な(言い換えると流行であるがゆえに誰でも知っているべき)ことだという宣言だったのか?雑誌の平凡も平凡パンチも廃刊となった。世の中、卓越目指した競争ばかり。いや、いつもそうだったのか。

最近は明星、宵の明星が美しい。

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