シルエットの二人

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元旦のブログに茅ケ崎海岸で日の出を待っている二人の男のシルエットの写真を載せたばかりだと言うのに、また二人のシルエットの写真を選んでしまって、なんだかちょっとダサくないですかね・・・ええと、1/15夕刻に立石で撮った写真です。カップルが岩場の方へ歩いて行きました。岩場で足が滑らないよう、男が女の手を取り助けながら。

恋人たちのシルエットが写っているジャケットのアルバム、ハービー・ハンコックのスピーク・ライク・ア・チャイルド。1968年のアルバム。(ちゃちゃっと調べたところでは)子供のように話そうよ、と言うタイトルは、子供の頃には持っていて、大人になるうちに失ってしまった純粋さや奔放さのことを現したと言う。このブログを書くにあたって久しぶりにその曲を聴きましたが、ホーンのアンサンブルをバックに、ハンコックのビアノの音がきらきらと光っていました。私がこのアルバムをはじめて聴いたのは、たぶん1977年頃で、そのときにはすでに「古いアルバム」であって、かつ「名盤」であって、いま(1977年のいま)のジャズを聴くにあたって、当然聴いておくべきアルバムだった。その頃、私がジャズやロックのアルバムを買うとK君やJ君がカセットテープに録音した、同じようにK君やJ君がアルバムを買うと、私はそれをカセットテープに録音した。そういうやりかたで持っている「音源」を増やしていた。たぶん「処女航海」(と言うハービーのアルバム)は私が買ってK君やJ君が録音して、このライク・ア・チャイルドのアルバムはK君かJ君が買って、私はカセットに録音していた・・・のではなかったかな?でもその時点で「古い」と感じていても録音されてから9年経っていたに過ぎなかった。そこからさらに44年も経っている。計算してびっくりした。

アルバムのジャケット写真がキスをしている恋人たちをシルエットでとらえた写真なので、アルバムタイトル曲であることもあって、なんとなく「恋人たちが子供みたいに甘い言葉で素直に可愛く甘い会話をしている」と言うことを現している曲なのかと思っていた。

シルエットは、その形態から想像されることがある一方、その無名性(顔や服の見分けがつかない)から被写体の個の情報は隠されるから、想像されることが定型化されて強調される。だから上記の通り、ちょっとだけでも、そんな写真を使うのはダサいよなあ・・・って感じがするんだろう。