風を集めて

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 いつぞや撮った羽田に降りていく飛行機の写真。向こうのソラシド?エア・ドゥ?と手前のJAL共に風を受けてふわふわ揺れながら徐々に高度を下げていった。ジェット機という言葉のイメージだとジェットってくらいだから直線的に高速で、キーンとばかり飛来してるようだけど、実際にはゆらゆらふわふわしながら降りていて、ジェット機といえども風に乗るんだな、と、当たり前のことをあらためて思う。

 はっぴいえんど の細野さんの曲、風をあつめて。この写真を見ていたら頭の中に流れ出す。

靄越しに起き抜けの露面電車が海を渡るのが見えた

防波堤越しに緋色の帆を掲げた都市が停泊してるのが見えた

玻璃越しに摩天楼の衣擦れが舗道をひたすのを見た

松本隆の歌詞は微熱少年の世界への憧れそのもので、こうして書き写しながら、なんだか鳥肌が立つくらいに、何十年も前から聞いたことのある歌詞なのに、感動した。

 今日は東北新幹線に乗り北関東U市まで出張に行ってきました。肌寒い日になると昨晩のニュースが言っていたので、ウールの冬用紺ブレに、さすがにダウンのインナーは外したけれど、黒のステンカラーコートも着て行ったが、それで正解だった。U市ではLRTの敷設工事が進行中で来春には運行がはじまるそうだ。U市の新しい路面電車が何を目的にこの時代に?運行を始めるのかはわからない。渋滞緩和か環境施策か。まあそういうの、さておき、路面電車のある町は好きです。長崎、高知、松山、鹿児島、豊橋、函館。熊本にも走ってたかな?行ったことのあるのはそのあたり。夕暮れ時に外より明るい光の箱になり、ゆっくりカーヴを曲がっていく路面電車はひとり旅の私から見て、暖かなぬくもりを運んでるように見える。そんな感じ。何度かこのブログにも書いたことだろう。なので、U市にも路面電車が走ることで、魅力的な町になれば良い。