フロントグラス

 写真は土曜日に湘南平から撮った平塚市あたり。実は真ん中あたりに直線の針のように突っ走って行く東海道新幹線が写っている。もしここでドクターイエローが走ってきたら貴重な瞬間になるんだろうな。こういう風に山の上からや、着陸態勢に入ったり離陸した飛行機から町を見下ろすのが好きです。美瑛の上を横切って旭川に降りようとする飛行機から見た田園風景や、夜のパリの放射状に広がる道が街灯と車のヘッドライトで光の筋になって浮き上がっていた夜景や、江の島の上から見下ろした片瀬海岸の海で泳いだりサーフィンをしたりする人たちがたくさんいる夏の風景や。そういう場所と比べると、この町はごちゃごちゃといかにも日本であって、特別に美しくはない、むしろ雑然としていて海外のようには建物が全体として同じ色を作っていたりもなく、勝手な建物が所狭しと建ち収拾がつかないような風景。だけどこれが自分たちの町(私は2歳から高校卒業までこの町に住んでいた)であって、だからこれが「綺麗」とか「美しい」とは思わないけれど、それが故郷だからそれで十分にいいのだろう。

 さて、4/18月曜、朝の6時頃、出勤すべく第三京浜道路で自家用車を運転していたら、ビシッていう音がして、フロントグラスになにかが当たる。よく見たら、せいぜい5mmくらいの範囲だけれど、中心から何本か放射状にひびがはいっていた。今朝は晴れ。だけどすぐに曇り、昼頃からは雨だった。仕事を途中抜けして修理に持ち込む。幸い、まだ傷が小さかったこともあり、真空にしてひびのあいだのエアーを抜きつつそこに接着剤を埋めるリペア修理をしてもらった。リペア後に、数mmとはいえ放射状に伸びていたひびの筋が見えなくなっていた。ガラスと屈折率が近い接着剤で埋めたってことなのかな。紫外線硬化タイプなのだろうか。これでもしも傷がまた広がるようだと全交換となるそうだ。修理後に業務、会議ふたつ、資料作成など。抜けていた時間を定時に足してから残業はせずに仕事を切り上げた。

 夜になり、雨が強くなったようで、閉めた自室の二重サッシの窓越しにも車が雨に濡れた道路を走っている音が聞こえてくる。

 上信電鉄の機関車デキが再整備されたニュースを見て、コロナの人数のニュースを見て、遠い国の悲劇がまたまた迫っているニュースを見る。少しだけ日本酒を飲んだ。これでいいのか?