白い男性用日傘

 写真はこのブログの6/26に使った写真と同じときの別カットですが、トタンの影が綺麗だなと、見直していて気が付いたので選びました。綺麗という単語で良いのだろうか。強い日差しの中で、街に濃い影がごちゃごちゃとたくさんあるのは夏らしいと思う。

 男性用日傘(正確には男女両用かな)、折り畳み式で、表が真白くて内側が黒い200gくらいのをアマゾンの通販で買ってみた。届いた傘の白はピュアホワイト、数十年前は当たり前にその色が主流だった冷蔵庫の色。すなわち白物家電の色だった。炎天下をスナップしながら歩くときに、白物家電色の日傘をさしていると、片手が塞がるから写真を撮るのに難儀をするだろうか。だけど小さなコンパクトカメラであればシャッター速度優先モードで手振れが起きない高速シャッターにして、片手で撮ってもぶれはしまい。日傘をさすような場所と天気ならば、明るいから、それでなんとかなるだろう。そんな風に日傘を使いつつ写真を撮る自分を想像してみた。

 ずいぶん前のフイルム時代のこと、それまで使っていた50mmF1.8レンズ込みで800gくらいの一眼レフカメラから、35mmF2レンズ(自分の標準使いを35mmに変えたのだった)レンズ込みで1400gくらいのカメラに変えたことがあった。前者は軽量コンパクトが売りのアマチュア向けカメラで、後者はプロも多く使っているという堅牢なカメラだった。そのときに・・・実際は私がどこを撮るかには好みや癖があり、そこは変わらないわけだけれど・・・自分自身ではカメラの、主に重さの違いによって、ずいぶんと撮り方が変わり、撮るものも写った写真も変わるんだなと感じたものだった。

 普段と違う服を着てみたり、バッグを新調したり、こんな風にカメラを変えたりすると、気分が変わる。萎縮して緊張したり、慣れてくると、うきうきして高揚したり。他人の目を必要以上に気にしてみたり。そういう気分の違いは写真に現れるだろう。2005年から2013年まで須田一政写真塾で須田さんに毎月写真を見てもらっていたが、今月はどうしましたか?(悩みでもありますか?)と言う感じで写真から気分を読まれてしまう。まるで写真占いのようなことがあったものだ。

 さて、白物家電色の日傘をおっさんがさしているというのもちょっとまだ勇気が必要かもしれないな。そして、上に書いたような撮り方で路地を傘をさして彷徨いながら写真を撮ると、その傘の有無によって、なんらか気分が変わって、もしかすると写真に些細かもしれないけれど、変化が生じるかもしれないな。

 うーん、せめて黒かグレーにしといた方が良かったか・・・