落ち葉で遊ぶ

 数年前の11月の写真を見に行く旅。2010年。集めた欅の落ち葉に足をうずめてひとり遊びをしている少年の写真があった。そういえば熊手で落ち葉を集めることは平屋の長屋に住んでいた15歳頃までは庭掃除でときどきやっていたが、その後、集合住宅住まいになったあとは一度もやっていないだろう。まぁ、熊手で未舗装の地面に落ちた葉っぱを集めたり、鰹節けずりでしゃっしゃっと鰹節を削ったり、風呂を薪で沸かすための種火の新聞を薪のあいだに差し入れてのちぱちぱちと日が爆ぜたり、きっとそういうことを誰もが経験していたのは私よりせいぜい10歳年若い人たちまでくらいじゃないかな。いや、鰹節と風呂に関してはそうかもしれないが、いまでも秋に落ち葉が散る一戸建てにお住まいの方なんかは熊手を使っているのでしょう。さて、私に関して言えばその後、半世紀もそういうこと、熊手で落ち葉を集め、鰹節を自分で削り、風呂を薪で沸かすことをしていないけれど、これは「たぶん」だけど、もしいまやってみても、違和感なくこういう感じというのが蘇る気がする。いちど自転車に乗れてしまえば、何年乗っていなくても乗れることに変わりはないように。

 こんな風に集めた落ち葉の中に足をうずめて(正座した膝の上に落ち葉でも乗せているんでしょうかね?)座ったことはなかったけれど、秋になり冬に向かい夕方が来るのがどんどん早くなっていったころに、落ち葉焚きの焚火にサツマイモを入れて焼き芋を作った(正しくは父か母がそうしてくれた)ことはよく覚えている、なぜならとても美味しかったから。

 だいぶ寒くなり、しまっておいたオイルヒーターを稼働可能に設置しました。寒がりなのです。