横浜市役所新庁舎中層階

 桜木町駅近くの高層ビル上階に行く機会があり、窓から横浜市役所新庁舎(8代目、2020年竣工し使用開始)が見えた。上の写真の中層階(写真のあたり)は、船をイメージした外観の市議会場が入っているそうです。7代目の市役所は隣の関内駅前にあった。いまは村野藤吾設計の建物の一部を残して、ホテルにするための建築工事が始まっています。星野リゾートのホテルらしい。

 上の夜景の写真は館内はまだ電気が明るく、並んだソファーや椅子が見えるけれど、人影は見えない。するとだんだんこれが現実のビルではなくてミニチュア模型のように見えてくる。そう思ったら、少し前のこのブログにも書いたけれど、ARCTIC MONKEYSのTRANQUILITY BASE HOTEL + CASINOのジャケット写真になっている建築模型に似ているような気がしてきた。

 37年くらい前に新宿の高層ビルの上階で会社のなにかの研修があって、窓から外を見たら、真下の道路を走る車や歩く人が小さく小さく、でもちゃんと見えて(そりゃ、当たり前に、そう見えるだろう!)なんだかびっくりしてしまった。十階くらいの方が、下を見ると足がすくむ。すくむから高所恐怖症気味だと自任していたが、あまりに高いとちょっと非現実的な感覚になりもう怖くないんだなと思ったものだ。

 都会のビルが建て替えられると、どこもみなものすごい高層ビルに変わるけれど、人口も減っていて、テレワークも進んでいて、それなのにビルの容量がどんどん増えているのは、どうも解せない。減って行く人口をますます都市集中するように仕掛けているみたいに思えてしまうし、同じ都会のなかで、少し前の最新の街が廃れる周期が縮まっているのかもしれない。中低層ビルなら建築のデザインも、船のように、とかいろいろできるけれど、のっぽのビルは直方体で行くしかないのかな。いや、新宿にあるコクーンビルとか、NYのクライスラービルなんかは、高層ビルでも特徴があるから直方体じゃなくも出来なくはないのか。だけどコクーンビルやクライスラービルが直方体ののっぽより「いい」と感じるわけでもないな・・・・

 なにか一つの記憶が浮かぶと、ちょうどその同じ頃の別の記憶がずるずる一緒に思い出されることがある。上述の新宿の高層ビルでの研修で、窓から真下を見たころに、買い替える自家用車をボルボステーションワゴンにするかスバルのレガシーツーリングワゴンにするか悩んでいたことなんかが、一緒にずるずると思い出された。