ありふれた夏の日

 誰もいない砂浜に四人で行って、肌を焼いたり、それが嫌だったらパラソルの日陰に居ればいい。コンビニで買ったビールやウーロン茶もあるし、のんびり過ごそう。河口に近い砂浜だから海風も気持ちよく吹き抜けて行く。ほかに誰もいないから、Spotifyで選んだ好きなバンドの曲をブルートゥースのスピーカーでガンガン流そう。LEDランタンもあるから少し暗くなったら灯りを付けて、音楽に合わせて歌ったり踊ったりもできるし。それから花火もやろうよ。

 えっ、まじ、ここ?人が少なくていいよ、って聞いてはいたけど、これじゃなんだか砂漠の中をさまよっている迷子みたい。ここまで広くて、ここまで誰もいないと、ちょっと寂しくないかな。そして怖いかも。なんか起きたら・・・ってなんかがなんだかわからないけど、逃げ切れるかしら。参ったなあ・・・でもまぁビール飲んでワイワイ始めたらどこでも楽しいから、期待しよ。それにしても風と一緒に飛んでくる砂粒が嫌だ。髪が痛むなぁ。

 ありふれた夏の日。写真は去年の7月頃に、神奈川県の相模川河口付近にて。