かっこよかったガソリンスタンド

 むかしはいろんな会社名を掲げたガソリンスタンドがあって、それが統合されていった系統図を作ってネットに上げているページがあった。日本石油はほかのいろいろを吸収合併しながらいまはよく見るエネオスになっているらしいです。1990年頃に自分が撮ったネガを眺めていたら、この江の島と思われる場所の、何故なら画面の右にヨットのマストがたくさん写っている、ガソリンスタンドの写真が撮ってあった。それにしても当時なんで私はここにカメラを向けたのだろう?なにが動機でここを撮ろうと思ったのだろう?1990年時点でこの建物がすでに古めかしく珍しいものだったのかな・・・

 ずいぶん前、十年か二十年か前に坂倉準三設計の神奈川県立美術館鎌倉でその「坂倉準三展」を観た。記憶があいまいだけど、たしか出光石油のガソリンスタンドの設計デザインを坂倉準三がやっていて、それがなんだかかっこいいと思った。その時点でほとんどが「現存せず」だったと思うけれど、いくつかは残っていたのだろうか?

 いま調べたら、坂倉準三のガソリンスタンドについて書かれたネット記事が見つかりました。

Idemitsu Filling Stations - Sakakura Associates 坂倉建築研究所

だけど、いまもしこの60年代のスタンドがそのまま残っていたらけっこう建築好きの聖地になりそうで、でもそんな話は聞こえてこないから、もうすべて取り壊され建替えられたんじゃないだろうか?上にリンクを貼ったHPの写真のガソリンスタンドはすごくかっこよくて、それを見てしまうと上のセピア色(というありふれたレトロ調にしたのは私です・・・ダサい?)の写真の日本石油のスタンドはちょっとそこまでではないものの、やはり時代の「らしさ」、高度成長時代の夢が形になっていたような雰囲気は感じます。

 すごくオタクな感覚なんですけどね、ガソリンスタンド、工場や会社の正門にある守衛所、高速のバス待合所、こういう建物にちょっと興味があるんですよねぇ。

 写真のガソリンスタンド、右側に「日石チューンナップ」という場所があって、写真の今はそこに車は入っていないみたいですが、ここでいろいろチューンナップ調整をしたのだろう。TUNE UPは単語をちゃんと読むとチューンアップで、でも耳ではチューンナップと聴こえて、するとこういう場所に表記するときはチューンナップになるのか・・・。建物に二階スペースは広いガラス張りの六角形で、客はこの二階に上がれたのかな?上がればたしかにヨットハーバー越しに片瀬の海が広く見渡せたんじゃないだろうか?それから入り口に向かって左側に自動販売機があります。これ、ブログ用に縮小した画像ではなくてもっと大きな解像度のデータを拡大して確認すると、カナダ・ドライと自販機の前面に左下から右上に向かって大きく書かれている。90年にジンジャエールだけの自販機があったのだろうか、それとも自販機の発展のなかで、この頃はそんなに多品種は入れられず、一個の自販機は一種類の飲み物のみを提供したんだっけかな?意外とそういうとこ、覚えてないですね。カナダドライにはジンジャエール以外の飲み物があっただろうか?いや、たまたま自販機には大きくカナダドライと書かれているが、この自販機はカナダドライもブランドのひとつとして傘下にある××飲料のものであり、この自販機にはカナダドライ以外には××の商品が入っていたのか?

 くるり の歌う「ばらの花」は2001年発売。♪ジンジャエール買って飲んでこんな味だったっけかな♪1990年と2001年と2023年でジンジャエールの味は変わっているのだろうか?