どうしてここに

 雨の木曜日。天気予報によるとこのあとも快晴の日は少なく、雨や曇りが多そうです。だんだん春に向かっているということでしょうか。

 上の写真は数年前の夏に撮ってありました。別段なんの面白みもない街の道路の写真・・・なのかな?この写真の右側に交差点があって、赤信号でミニバイクが停車している、ちょっと見るとそう思いますが、ミニバイクの向こうのワンボックスのタイヤは短いだろうシャッター速度のあいだにも少しぶれていて回っている、すなわち右に向かって動いている。だから右側フレーム外の信号は青なんじゃないか。ではミニバイクはなんで悠然と停まっているのか、なぜ跨った男性はハンドルに手すら持って行っていないのか?そう思いしげしげと見ると、なんでこの位置に停まっているのでしょうか?信号待ちの列に停まっているわけでもない。信号待ちで停まって、前方にいた車が動き出して画面外に消えたのに、それに気が付かずにぼーっとここに停車し続けているのか?男性は、でも、例えば手元のスマホを見て前が進んだことに気付いていない・・・ということもないですね、ちゃんと前を見ているし。こんなことに気が付くと、どうでもいいようなつまんない写真が、急に気になりだします。

 最近読み終わった本は一穂ミチの「光のところにいてね」です。昨年、文春文庫の「現代の短編小説セレクション2023」を読んだ中にこの作家の短編があり、面白かったのでアマゾンでこの本を買いました(程度のよい古本で)。あらすじは書かないけど、人生が一人で進むものとしても、同行二人であれば、そこにいろいろな感情が生まれる、それが大きな意味の愛の原点だとすると、その「一例」をピュアに示しているってことだろうか。