展覧会を回って来た土曜日

 昨日の土曜日に都内で四つも美術展や写真展を回って、五年十年前には四つくらいは平気の平左だったのですが、強風で寒かったこともあったのか、すっかり疲れてしまい、帰宅して風呂に入ったあとにベッドにちょっとだけ横になったら、部屋の蛍光灯も消さず、オイルヒーターもマックスで、歯も磨かず、当然寝間着に着替えもせずに、眠ってしまい、目が覚めたら日曜日の朝の5時半過ぎになっていました。今日は昨日ほどの風はなさそうで、外はよく晴れているけれど、いまは午後二時半で、一歩も外に出ていない・・・あぁ、朝早くすぐ隣にあるローソンに行って、そういえば四日前に発売になっていた限定のヒグチユウコのコラボが奇跡的に残ってないか?と見に行ったけれど、当然なかった、ついでに発売終了が発表されたチェルシーもなかった。そりゃそうですよね、ヒグチユウコのコラボ商品なんか早速メルカリで十倍くらいの価格で売られているみたいだし。午前、NHKEテレの日曜美術館マチスの特集を観ました。良かったですね、国立新美術館で開催しているマチス展では、あの南フランスの教会を再現しているらしい・・・行きたい。

 昨日行った四つの展示のうち、東京ステーションギャラリーで写真家安井仲治の写真展を観ました。展示室内は撮影禁止でしたが、これは展示室から出た休憩スペースで、自販機とベンチがある場所の窓から丸の内の広場が見下ろせたので撮ったものです。窓越しなので窓ガラスの透過率のせいか、少し青っぽくて柔らかく写っていました、なにも処理せずそのまま載せています。一番左に少しだけ赤レンガの東京駅が見えていて、時計台があるのは旧東京郵便局、いまは商業施設のKITTE、その後ろの高層ビルはKitteを表にしている折り紙だかの愛称があるのかな?(調べてみたら折り紙がデザインのコンセプトの高層ビルだそうです)JPタワーで設計は隈研吾だったと思います。それから画面の右側は丸ビルで低層階はKITTE同様、以前の丸ビルのイメージを残しています。角が丸みを帯びている。KITTEと丸ビルに両側を挟まれて中央に見えるのが1970年代に建てられた三菱ビルですが、このビルは繊細で美しくて好きです。蒸気機関車C57型が貴婦人と呼ばれていますが、丸の内にあるビルの中ではそんな感じに思えます。この方向も高層ビルがたくさん建っていますが、写真の右斜め後方の大手町方面は超高層オフィスビル(低層階のみ商業施設がある場合もある)街で、一体いつのまにこんなになってんだ、という感じです。

 安井仲治の写真展は時代とともに写真家が撮って来たものを順を追って展示されていましたが、いちばん心に沁みたのは、以前からもずっと大好きだっ残氓ユダヤ(いまはこの作品名では呼ばれていないのかな)のシリーズで、シリーズを通してそこに現れている気持ちが「冬の晴れの日の夕方の、だんだん寒くなって来た人恋しい気持ち」のようなことが被写体の人々にもたぶん安井仲治の心のなかにもあって、それが写っている。ほかの浪速写真倶楽部の写真家が撮った同じ日の写真が社会派のドキュメンタリーなのに対して、構図や被写体の表情や眼差しに悲しみと安堵(あきらめ)が同時に写っているのは、ここからパーソナルドキュメントというのか私写真的ドキュメントというのか、そういう感じがあって飛びぬけていると思いました。

 上の方にお菓子のチェルシーが発売終了ということを書きましたが、今朝のニュースではブラタモリも終了だそうですね。

 ここに来てまた寒い日が多くなってますが、黄色いサンシュユの花が咲いていますね。好きな花です。