2014-01-01から1年間の記事一覧

晴れない休日

『「価値判断」が(芭蕉の一門のような)古人と明治以降の私たちとでは百八十度違うのである。一、二例をあげると、古人のものは、 「四季それぞれよい」「時雨のよさがよくわかる」 である。これに対応する私たちのものは、 「夏は愉快だが冬は陰惨である」…

健診のあとの午後に

31日の金曜日は会社が補助してくれるガン検診を受けるために休暇を取って都内の指定病院に行き、胃カメラを飲んだ。胃カメラを飲んでいる間の45分くらいの短い時間だけ、すっかり意識不明に眠らされる。胃カメラを入れる直前に静脈注射をする。それで眠って…

昼休みに

何か流行りの「テイスト」なるものをデザインに取り入れた、建物やらその他の街を作るもの、そこを歩いている人たちの着ているものも含まれるかもしれない、そんな場所へ行ってあちこちパチリパチリと写真を撮れば、なんだかお洒落なものが写ってくれるかも…

赤瀬川原平さんの訃報

町田市文学館で尾辻克彦×赤瀬川原平展を開催していることは知らずにいたのだが、千葉市美術館の赤瀬川原平展は楽しみに待っているところだった。月曜の朝刊で赤瀬川原平さんの訃報に接して、このときに、即ちご本人の回顧展がいよいよ数日後に始まるという日…

情緒とは

19日のこのブログに「情緒」って単語をなんとなく使ってしまったが、情緒ってどういうことなのだろう?とか、考えながら本屋に立ち寄った。それを調べたくて本を探したというわけではなくて、ただ、いつもの通りに文庫本のコーナーに行き、いつもの通りに表…

フイルムカメラの写真 アナログ盤の音楽

9月が終わる頃から、フイルムカメラを使っている。一年か一年半くらいの周期でフイルムカメラを使いたくなり、 そこで半月かひと月かの間に10本ほどのフイルムを使うのだが、それでフイルムへの熱のようなものが去り、またデジカメに戻るのだ。私はこの期…

トヨダヒトシNAZUNAを見に行く

18日、土曜日。少し喉が痛い。昨晩、早川文庫の「都市と都市」を深夜の2時頃まで読んでいたので、いつもよりずっと遅く起きたとはいえ、それでも頭が寝不足でぼおっとしている。風呂に湯を張り朝風呂につかる。「都市と都市」は、深夜まで読み続けて、読み…

ジーンズを買った日

昨日、11日の土曜日の午後には家族のMと上野の森美術館に行き、北斎展を見て来たのだが、ずいぶん混んでいて入場規制もしていた。入場前に15分か20分くらい待たされた。そんなわけだから館内に入ってもゆっくりと作品を見ることは難しくて、早々に退散する…

ファインダーの中で見つめている

朝、8時前に家を出て、バスで茅ヶ崎駅北口へ。駅を越えて南口に行き、カメラを首から下げて、適当に道を辿りながら、なのでもし私が今風にGPSで自分がたどった道を地図上に示したりするマメさを持っていたとしたら、相当にジグザグで非効率で行ったり来た…

アレキサンダー・グロンスキー展

先日のこと。東雲駅近くにある元は港湾地区の倉庫だったのだろう大きな建物のなかに、ほかのいくつかのギャラリーとともにあるYUKA TSURUNOで、アレキサンダー・グロンスキーというエストニアの写真家の写真展を見た。1980年生まれの方なので34歳か。若い方…

夜の喫茶店

昨晩。6日月曜の夜のこと。 家族の女性陣と外食をしたあとに、ひとり、車で帰宅をせずに、カメラを持って夜の街を2kmほどだろうかレストランから自宅まで歩いて帰る。雲が多いものの(ほぼ)満月がときどき姿を現す、そんな台風一過の夜だった。茅ヶ崎の…

台風

写真は台風とは関係ないけど、6日の月曜日、関東は正午前が風雨のピークとなる状況で台風が通過して行った。朝6時過ぎに家の近くのバス停留所から始発のバスに乗って茅ヶ崎駅へ行き、そこから東海道線等を乗り継いで出社したのだが、その時間はまだ各電車の…

雨の日

台風が接近しているそうで、早朝に雨音で目が覚める。昨晩、馬車道あたりではデジカメとフイルムカメラの両方でスナップした(フイルムを一本撮ったあとにデジカメへ変えた)ので、そのフイルムを現像に出すために、昼頃に茅ヶ崎駅近くのDPE店に行き、現…

青木隼人の即興演奏 トヨダヒトシのスライドショー

昨年だったか、友人のYさんのブログで荻窪だったか西荻窪だったかもはっきり思い出せないのだが、そのどちらかの街にある「雨と休日」ってCDショップのことが紹介されていて、それでその近くに行くなにかの機会があったのでその店に立ち寄ってみたこともあっ…

スキャンの午後

昨日、赤塚や六本木や横浜の大桟橋で撮った4本のフイルムを現像するために、9時過ぎに藤沢に行く。家を出る前に、現像代金が500円から600円と仮定して、私は205円で24枚撮りフイルムを買ったわけだが、これと同じ一枚辺り単価になる36枚撮りフイルムはいく…

フイルムカメラで撮る

久しぶりにフイルムカメラを使う。キヤノン6Lにセレナー35mmF2.8というレンズをつける。先日、藤沢のカメラのキタムラで一本205円で買ったISO200のコダックのフイルムを四本持って行く。初めて行く板橋区立美術館では「種村季弘の目 迷宮の美術家たち」展。…

父の写真

野口里佳写真展「父のアルバム/不思議な力」は近年亡くなった写真家のお父様の残したたぶん1970年代中ごろのカラー写真のシリーズ(父のアルバム)と、その写真を撮るときにお父様が使っていたというオリンパスペンを使って撮られた新作(不思議な力)からな…

鎌倉

このブログの今年の春の日記を読んでいると、早起きして、西鎌倉の広町の森あたりを散策し、午前のうちには家に帰って来るような休日の過ごし方をしていたことを思い出す。ほんの数ヶ月前のことだけれど、そうだ、この春には母のことなどでちょっとごたごた…

黒い月

夜、ランドマークプラザ(横浜みなとみらい)でトヨダヒトシの「黒い月」スライド上映を鑑賞する。仕事の後、急いでランドマークプラザに駆け付ける。駆け付けると言ったって、電車の中では電車の速度に身を委ねるだけで、せいぜい、快速やら特急やらがきた…

TOKYO ART BOOK FAIR 2014(終了しました)

私も参加している写真同人ニセアカシアによるニセアカシア発行所は、今年もTOKYO ART BOOK FAIRに参加しています。ブースは二階のG室03ブースです。是非、お越しください! このポスターが目印。9 月 19 日 (金) 15:00-21:00 9 月 20 日 (土) 12:00-20:00 9 …

届いたネガ

父の撮った写真を掲載したニセアカシア4号をもう高齢のおじのお宅に送っておいたからだろうか、いとこ(おじのむすめ)が石川県金沢市の父の実家にあったという古い、主にセミ版で撮られたネガを、それが仕舞われた箱ごと送ってきてくれた。ネガは一コマづつ…

知らない街だけど知っている街

頻繁に利用する路線で、ときどきはグリーン車二階、進行方向に向かって左側窓側座席に座って写真を撮る。気が付くともう七年か八年かのあいだ、今はひと月に一度かふた月に一度くらいの感じで続いている。グリーン代金は写真を撮るための席の確保代金とも言…

低床トレーラー

ヴィム・デルボアによる低床トレーラー。あまたある公式非公式または個人の感想を綴ったネット上の情報から学んだところでは、レーザーカットされたなんとか言う名前の鋼材により細部まで実物にこだわって作られており、またこのシリーズはゴシックシリーズ…

横浜トリエンナーレ

横浜トリエンナーレに行ってみる。主会場は横浜美術館と新港ピアの二会場で、同じ日に両方見なくても構わないので(それぞれの会場へ入場するさいにチケットに日付印を押されるので、同じ会場に一枚のチケットで何回も入ることはかなわない)今日は横浜美術…

須田一政展 田辺一鶴

須田一政写真展「田辺一鶴」を見るために、夕方、横浜中華街近くにあるギャラリー・パストレイズへ立ち寄る。須田さんの写真展「口上」によれば『(前略)私(須田一政)もかれ(田辺)の「東京オリンピック」と題した講談にくぎ付けになった一人で、とにか…

小島一郎展 三島の鰻 沼津のブックカフェ

写真は三島大社の神鹿です。 > 最後の一回分残っていた青春18きっぷ(2014夏)を使って三島と沼津あたりへ行ってきた。主目的はクレマチスの丘にあるIZU PHOTO MUSEUMで小島一郎写真展「北へ、北から」を見に行くこと。三島駅9:40発のシャトルバスで10時過…

渋谷

このまえの日曜だったかな、渋谷のユーロスペースにサラ・ポーリーの「物語る私たち」を見に行った。そのときに渋谷の駅の回りをぶらぶらと歩いてみた。あの大きなスクランブル交差点には大勢のカメラマンがいて、あるいは外国人の観光客の方はあそこを渡り…

丸の内あたり

東京駅近く、丸の内のビル街にある三菱の美術館でバロットン展をやっていて、実はひとつきくらい前に、一人で見に行きサササッーと見てきたのだが、家族のSが行くと言うので東京駅で待ち合わせをして、二度目の鑑賞に行ってきた。何が驚いたって、実際に会場…

雲の上

写真は国内出張で載った飛行機の窓から。最近はずっと天気が悪くて、雨雲が列島に沿うように居座っている。その雲を抜けるとこんな青空が、そういう天気のときに何度か見たのと同じように、こうしてあった。 たまに、そう、多くても月に二回か三回、ちょっと…

somewhere

年に一回程度、ひと月くらいの期間で、映画をたくさん見るという小さなマイブームの波みたいなのがやって来る。何かのきっかでTSUTAYAにDVDを借りに行く。すると、四本で1000円ですよ、なんていう、あちこちに貼られているチラシが目に留まる。そこで、何か…